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2020年4月10日 引用元アスキー

 新型コロナウイルスに関連して、安倍晋三内閣総理大臣から「緊急事態宣言」が出されました。これにより戦後初めて、私権の制限を含む発令となりました。

 安倍首相は宣言後の記者会見で、より具体的な数字を示しました。今回の宣言により、東京・神奈川・千葉・埼玉、大阪・神戸、福岡の感染拡大を封じ込むことができるか、これから結果が出ることになります。

 しかし、宣言のタイミングとして、

・ 感染者数が2週間後に1万人、1ヵ月後に8万人を超える

 という見通しが立っていること。そして1ヵ月に設定された緊急事態宣言の期間の行動変容について、

・ 人と人との接触機会を最低7割、極力8割削減

 することで、2週間後に感染者増加を減少に転じさせることができると説明していました。

 こうした具体的な数字が出てくることは、宣言のタイミングやその効力などの効果測定をする上で重要です。皆さんも、おぼえておきましょう。

●新しい言葉をいかに理解するか

 筆者はひっそりと、「ことばのアイディア」というTwitterアカウントを作りました。何か新しい言葉が発生したり、専門用語として知っていたけどメディアに報じられて話題になった言葉が出てきたときに記録、シェアしていこうというアカウントです。

 3月以降、新型コロナウイルス関連の新しい言葉を追加していますが、COVID-19というウイルスの名前の定義や、耳慣れない「ソーシャルディスタンス」、ほぼ和製英語と言ってもいい「リモートワーク」など新しい言葉がどんどん増えています。

 テクノロジーという新しい分野を追いかけていると新しい言葉は次々に出てきますが、科学の世界も新しい発見が続いています。地質学だって「チバニアン」はニュースになりました。そして今回の緊急事態宣言も、比較的新しい法律に基づく宣言と言えます。

 新しい言葉には、今までなんとなく理解していた者に名前が付くこともあれば、全然腑に落ちないパターンもあります。なかなか体験が伴わない新しい言葉の理解、というのは難しいものがありますよね。

●ソーシャルディスタンスとは

 新型コロナウイルスは、人との濃厚接触によって感染が拡大するということで、ソーシャルディスタンスという言葉が聞かれるようになりました。実はこの言葉、筆者は大学の頃に社会学の授業で出会っていたので、感染症の予防戦略としてこの言葉が出てきたのは意外でした。

 しかしここで日本語と英語の単語の仕組みのワナがありました。

 ソーシャルディスタンス(social distance)は、社会学では、人と人、集団と集団の距離感のこと。この距離が近いほど親密ということになり、疎遠な場合は距離が長くなり、限度を超えて近くなると不快に感じるようになります。 この理解だと、「ウイルスの飛沫が及ぶ距離から離れましょう」という話からだいぶかけ離れてしまっています。

 しかし濃厚接触を避ける距離を取ることは「ソーシャルディスタンシング」(social distancing)と進行形になっていました。なかなかカタカナで進行形にするのは不自然ですし、難しいところです。

 ソーシャルメディアという言葉があるとおり、人と人の距離は現実だけではなくオンラインでのつながりもあり、それを疎遠にする必要はありません。そこでWHOなどは、「フィジカル・ディスタンシング」(physical distancing)、物理的距離と表現するようになったそうです。

●2mの距離感を把握する「AR定規」

 さて、ソーシャルディスタンシングは2mが目安となっています。しかし生活空間の中で「2m」という距離を意識したことはあまりありません。たとえば巨大な車格のSUVは車幅がおよそ2mかそれ以上なので、狭い道でのすれ違いで意識したことがある方もいるかも知れませんが。

 そこで@kskee(Keisuke Terashima)さんはTwitterで、「Keep Distance Ruler」というARコンテンツを公開しています。

 これは「USDZ」というARオブジェクトを流通可能にするファイル形式で、iPhone、iPadではタップすれば「クイックルック」ですぐにコンテンツを表示可能です。これをブラウザからiPhoneにダウンロードして開くと、カメラが起動し、iPhoneで平面検出すると、床に半径2mの円形の定規が現れ、2mの距離感を把握することができます。

 これは実用的なARオブジェクトのアイディアとして目から鱗でした。そして、いろいろなところで表示させて見ると、意外と2mという距離を取ることは難しいことに気づかされます。コンビニなどの店舗では人とすれ違うときにどうしても接近しますし、レジに並ぶとしても、実際1mちょっとしか間隔が空いていなかったり、ハッとする場面ばかりでした。

 アップルのティム・クックCEOはことあるごとにARをあらゆるアプリに適用すると指摘し続けてきました。しかしなかなか実感が湧くアプリや活用方法に出会わず3年近く経過してきました。

 目に見えないものを出現させるという、最も基本的なAR体験が実用的であるとすると、もっと我々は空想を拡げて、目の前に現れたら便利だと思うモノをARで作ってしまった方が良いのかもしれません。