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2020年4月2日 ブルームバーグ

米国では、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)に直面する労働環境を公表すれば解雇すると医師や看護師を脅している病院がある。実際、解雇に至った例もある。

  ワシントン州の救急担当医師ミン・リン氏は3月28日、解雇を通告された。新型コロナから身を守る装備や検査が不適切だと思われたため詳細をフェイスブックに投稿し、新聞のインタビューに応じたのが理由だ。シカゴでは、勤務中に着用するマスクをより安全性の高いものにしてもらいたいと同僚に電子メールで訴えた看護師が解雇された。ニューヨーク大学(NYU)ランゴーン医療センターは、承認なくメディアの取材に応じた者は雇用契約の打ち切りもあり得ると警告した。

  これに対し、ワシントン州看護師協会の広報担当を務めるルース・シューベルト氏は「病院は体裁を保つため看護師ら医療従事者を口止めしている。言語道断だ」と断言。「新型コロナ患者に対応する施設内で実際何が起きているのか、医療従事者が市民に話すことが可能でなければならない」と主張した。

  ハーバード大学法科大学院生命倫理センターのグレン・コーエン教授は「医療従事者が自らの不安や懸念を表明できるというのは健全であり適切だ。それで安全性が高まる可能性がある場合は、なおさらだ」と指摘。病院が悪評を抑えようとしている可能性は高いとし、「医療従事者が保護されていないと話せば、市民の強い怒りが病院システムへと向かうからだ」と分析した。

  NYUランゴーン医療センターの医療従事者は、コミュニケーション担当上級バイスプレジデントのキャシー・ルイス氏から3月28日に承認なくメディア取材に応じれば「解雇を含む懲戒処分の対象になる」との通告を受けた。同センターの広報担当者は、この措置について「情報が常に変化しているため、最新の情報を持つ者にメディア対応を限定するのがスタッフと病院の最善の利益にかなう」と説明した。

  同僚に安全性の高い装備の着用を促し、シカゴのノースウェスタン記念病院を解雇された看護師のラウリ・マズルキェビッチ氏は、不当解雇として提訴した。「多くの病院が簡易マスクで十分だなどと説明し、従業員にうそをついている。罹患(りかん)し、死にひんしている看護師は増えている」と話した。同氏はぜんそく持ちで、世話をする75歳の父親は呼吸器系の疾患を抱えているため新型コロナへの感染は致命的となる恐れがある。同病院は訴訟を理由にコメントを控えた。