2020年4月20日 12:30Forbes JAPAN

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、最も巨大な経済的ダメージを被った業種にあげられるのが、旅行やホスピタリティ関連だ。都市のロックダウンや外出制限がいつ解除されるのかは定かではなく、例え制限が緩和されたとしても人々がかつてのように旅に出かけるのは当分先のことになりそうだ。

航空業界では大手企業の破産などの危機も迫っている。ここでは旅行関連を襲うダメージの深刻さを示す、6つの数字を明らかにしたい。

旅行業界で800万人が失業

オックスフォード・エコノミクスは4月の末までに、米国の旅行業界では800万件の雇用が失われると試算した。

米国で一時的な失業給付金を申請した人々の数は既に2000万人を超えている。中でも小売やレジャー、ホスピタリティ関連が被った打撃は大きく、今後さらなる雇用が失われる見通しだ。

ホテル業界で400万人が失業

米国の宿泊施設の業界団体American Hotel & Lodging Associationは、ホテル業界での失業件数が400万件に近づいていると試算した。

ホテルの直接雇用者の70%が、レイオフもしくは一時帰休の対象になったという。この業界の雇用者が失う賃金の合計は、週あたり24億ドル(約2600億円)に達しているという。

3140億ドルの売上が消滅

国際航空運送協会(IATA)のデータによると、世界の航空業界の2020年の売上は3140億ドルの減少になるという。売上は前年比で55%のマイナスになる見通しだ。一方、オックスフォード・エコノミクスによると、米国の旅行業界全体が被る損失は5190億ドルで、ここから生じる経済的ダメージは1.2兆ドルに及ぶという。

旅行業界が被る打撃の規模は、2001年の911テロの際の9倍以上になる見通しだ。

空港の安全検査は1日10万件以下に

4月16日に米国全土の空港でセキュリティ検査を受けた人々の数は9万5085人だった。この数字は、昨年の同日には約260万人だった。

44%が運行休止

業界団体Airlines for Americaによると、米国の全ての航空機の44%が現在、運行を休止中で、休止中の航空機の数は2711機に及ぶという。昨年の12月時点では、休止状態の航空機の比率はわずか5%だった。

250億ドルで航空業界を救済

米トランプ政権は感染拡大を受けて2兆ドルの経済支援パッケージを用意し、そのうち250億ドルを航空業界の救済にあてようとしている。数日間に及ぶ交渉の後、デルタやユナイテッド、アメリカン航空などの大手10社は、一定の条件つきの救済金の受け取りに合意した。

そこで定められた条件には、9月まで90%以上の雇用を維持することや、10年以内に支援金の30%を返還すること、自社株の買い戻しの停止や、役員の給与を今後の2年間抑制することなどが盛り込まれている。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です